よい担当者になるためのコツ
世の中には、組織のコントロールや人との関係のありかたを作るための技術、みたいなものがあるように思います。
うまく名前を付けることができずにいるのですが、例えば昔medtoolzさんが、レジデント初期研修用資料で共有してくださっていたようなものです。 若く、組織や人に挟まれがちだった私のようなタイプにとっては、ずいぶんありがたく貪るように読んでいました。
最近そういうものをネット上であまり見かけなくなりましたから、恩返しがてら放流させていただこうと思います。
よい担当者とは何か
人間が組織で仕事する生き物である以上、だれもが何らかの形で誰かから責務を委託された形で仕事をしていると思います。
その際、ただの伝書鳩になり機能しない担当者になる方と、業務達成のための力になる方がいます。 後者の方のことを「よい担当者」と定義します。
善意で解釈すれば、「よい担当者」とは、「機能する担当者」のことになります。 また、ある意味悪意で解釈すれば、「組織に挟まれない担当者」とも、言い換えることができるかもしれません。
よい担当者になるためには
「よい担当者」になるには、このような事項に留意する必要があると私は考えています。 文字にすると陳腐で公開したくなくなりましたが、否定するなり活用いただくなりして、かつての私のようにもし悩んでいらっしゃる方がいたら何かの足しになれればと思います。
- 機能する担当者と機能しない者の分かれ道は当事者意識があるかどうか
- 当事者意識がある、ということは、アウトプット・インプット・処理に主体性があるということ
- アウトプットに主体性がある = 説明に主体性がある
- 人から聞いた、人が言っていたと言わない。その代わり自分が納得したことを人に伝える
- 特に社外の情報を社内に伝えたり、社内の情報を社外に伝えたりするときにこのようにする:
- 人から伝えてほしいと言われたとき ⇒ 納得できるまで確認する
- 人に伝えるとき ⇒ 自分で解釈して伝える
- 人から聞いたことを他の人にいうとき ⇒ 自分がこうして欲しいと言う
- 人の案を他人に説明するとき ⇒ 自分がこうすると言う
- インプットに主体性がある
- いつも面白いことを探す
- 情報のない部分からも情報を抽出する
- 情報があることはもっと面白く・Informativeにできないか育てる
- ひとから話を聞くときには(可能な限り)理由を確認する
- なぜ は後からは聞けない
- なぜ は攻撃的に聞こえてしまうので、聞けないことが多い。。のでなるべく先に柔らかく聞く
- なぜ は(話している本人も)分かっていないことが多い。。ので意識して聞く
- 人への依頼は自分へのインプットの回収として扱う
- みんな、に依頼しない。ひとりひとりに依頼する
- 全員向けに依頼してもよいが、その後のリマインドは一人一人に行う
- 回答がない人からは個別に回答を集める。逆に後で個別に集めるつもりがない人にはそもそも依頼しない
- 人と人の間にホワイトスペースがあったら自分で埋めるか埋める仕事を誰かに依頼する
- 仮説を作ってから依頼する。無ければ空でも嘘でもボトムラインでもでっちあげる(でっちあげると議論の枠が生まれて意見が集約できるようになる)
- 複数人に依頼したら、結果をまとめる。まとめたらまとめた結果を皆にフィードバックする(まとめを作るつもりがないなら依頼してはダメ)
- 依頼したタスクは結果を回収する自分の仕事として扱う
- リマインドするタスクに変換する
- いつリマインドするか決める
- いつも面白いことを探す
- 処理に主体性がある
- 決められることの範囲を増やしていく
- 一つでも多く自分が決める
- 少しでも早く自分が決める
- 勝手に決めすぎたら戻る
- 状況のまとめをいつも作る
- 作った枠を自分で更新する代わりに人にやってもらう。オーナーは自分
- 依頼を受けたタスクは直ぐ終わらせる Or タスク管理対象に入れて自分で進捗を定期確認する
- 何か行動するときにはゴールを決める、ゴールを明文化する
- 結果をまとめる、結果を明文化する、結果を組織に共有する
- 決められることの範囲を増やしていく
- アウトプットに主体性がある = 説明に主体性がある
それでは
皆様よいプロジェクトを!